第13章 テラゾー×スナザメ
テラ「気になんの?」
スナ「…はい」
こんな話してから全然目が合わなくなった。というか俺の平然な振りを他所に、向こうはすごいモジモジしてるし。
テラ「…まあ、キスしたりとか抱いたりとかしたいくらいには好きかな」
言葉を濁さずに、思ったままを伝えた。
スナ「ちょっと!もう少し言葉を選んでください!」
そしたら、聞いた本人はすごい赤面して俺に詰め寄る。そんな初な反応ですら実際は愛おしい。
テラ「だって、本当にそう思ってるし?」
スナ「…っ」
だからそんな反応するなって…
ただでさえ可愛くてしょうがないのに、そんな感じ出されたら歯止めが利かなくなりそう。でもここは俺の理性を最大限保つことに集中する。
テラ「…でも別に、すぐ返事が欲しいとかじゃないから」
これは本心だった。今まで男として普通に生活してきたんだから、こんな突拍子もないことすぐ理解して応えを出せってほうが無茶な話だろうし。
スナ「…い」
テラ「…?」
そしたら少し間を空けて、どもりながら口を開いたスナザメ。
スナ「…今、少し良いかも…とか考えてる俺は…その、変なんですかね」
テラ「……えっ」
未だに頬を赤く染めながら、ぼそぼそと言ったその言葉を理解するのに俺は時間が掛かった。
テラ「…それは…その…どういう…?」
スナ「テラゾーさんには失礼かもしれないんですけど…試してみても良いんじゃないかな…って」
テラ「……」
失礼と言われればそうかもしれないけど、大前提として俺はお前が好きなわけであって、その御本人様が自ら触れてもいいみたいなことを言ってくれてるなんて…1年前の俺からしたら柄にも無く飛び跳ねて喜ぶレベルなんだけど。