第3章 それぞれの段
彩さんが行ってから4日が経った。
休みが終わり俺と土井先生は学園に向かう為に歩いていた。
ふと横を見ると…
「……はぁ……」
また溜め息ついてる土井先生が見えた。
彩さんと喧嘩して別れた訳でもないのに、居なくなってから、たまに溜め息をつく土井先生が見えていた。
どーしたんすか?って聞いても、何でもないよ。と苦笑しながら言わない。
まぁ、原因は彩さんが居ないからって分かるけど、あんなに溜め息ついて落ち込むか?
ふと、前を見ると二人の友人の姿が見えて考えるのを止めて走った。
「乱太郎!しんべヱ!」
手を振り走ると、眼鏡の赤茶色の髪をした乱太郎とまたも太ったであろうしんべヱが手を振り返す。
「「きり丸!久しぶり!」」
「久しぶり!」
三人で仲良く抱きつくのをよくやる。
後から来た土井先生に気付いた乱太郎としんべヱは…
「「土井先生!お久しぶりです!おはようございます!」」
「あぁ、久しぶり。元気だったか?」
「「はい!」」
挨拶をした二人に土井先生は頭を撫でて挨拶を返す。
「さぁ、行こうか。」
土井先生が前に歩き、その後ろで俺たち三人で歩くも…
俺は乱太郎としんべヱの襟を掴み少し後ろに下がり離れて歩く
「きりちゃん!どうしたの?」
「なぁ、二人は土井先生はいつもの土井先生だと思うか?」
「どういう事?きり丸」
「実はな……」