ハン×ハン《 刻まれる時の中の...》~恋愛物語~
第2章 シケン×ノ×ジュケンシャ
【ゴン】
ハンター試験について少し教えてくれたトンパさんと別れたあと、俺の元にローズピンク色の髪をした可愛い女の子が走ってきた
「ねぇ、君は誰?」
彼女の目は、俺の目をしっかりと捉えていた
「俺はゴン。ゴン=フリークス!」
俺より低い位置にある彼女の顔が、ビクッと動いた
「フリークス...やっぱり、ジンの息子...」
最後のほうが少し小声だったけれど、【ジン】というキーワードを俺は逃さなかった
「親父を知ってるの?」
「っ!?っうん。お父さんが注目してるハンターのなかに、そんな人がいた」
ジン...他のハンターに注目されるほど有名で、すごい人なんだ...
「君は一体...?」
クラピカが俺の聞きそびれたことを聞いた
「あ、自己紹介が遅れました。私はルイ=ユフラエル。十二歳です。両親がハンターで、私も両親に憧れてハンターになりたく、この日を待ち遠しく思っていました...!!」
そう語る彼女の目はとてもキラキラと輝いていて、俺の胸の高鳴りもつられてしまった
「俺も十二歳!親父がハンターだから、どんな仕事か知りたくて、クジラ島から出てきた!」
「クジラ島?」
「俺の住んでた島。クジラの形に見えるから、そう呼ばれてるんだ」
「ルイ!!」
ルイの後ろから、茶髪のさらさらショートヘアのムスッとした男の子が顔を出した
「誰だよ、こいつ?」
「あぁ。彼はゴン。ゴン、こっちはトヒロ。私の幼馴染みみたいなもんだよ(にこっ)」
「みたいじゃなくてそうだろ」
「うん、よろしくトヒロ!」
(俺と同い年くらいの男の子、初めて会った...!!)
「......」
「?」
トヒロという男の子は、俺を品定めでもするかのようにじぃ~っと眺める
「なに?俺の顔に何かついてる?」
「いや...悔しいけど、お前強いだろ」
「え?そうかなぁ~?」
他人から戦ってもみないのに強いだなんて、言われた覚えがない
(俺って強いのかなぁ~?)
「ま、お前なら許せる。よろしくな、ゴン!」
「うん、よろしく!」
俺たちは握手を交わした
(友達、また増えた...!!)