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【R18】【ハイキュー!!】 セックスフレンド

第2章 年下の元カレ



服を着て保健室を出たときには、とっくに木兎はいなくなっていた。

さんざん人を弄って、自分がイった後、なんの余韻もなく出て行った。

濡れきったベッドに私を置いて。

まだ高校生だった頃、友達に保健委員の子がいて、よくここに遊びに来ていた。

シーツを新しいものに取り換えて、汚れたのを所定の篭の中に入れる。これを知っていたのも、偶然。

木兎、私が知らなかったら、どうするつもりだったんだろう。

きっと、そんなこと考えてないんだ、あの人。

セックスしたい。気持ちよくなりたい。

それだけ。その前も後もない。

足元がふらつく。

だるくてたまらない。

「よう、お疲れさん」

クロがいた。

壁に寄り掛かって、携帯をいじってる。

「ちょうど今メールしようとしてたんだけど」

「……なに?」

「それはこっちのセリフだっつうの。ったくいつまでやってんだよ」

なんでクロにそんなこと言われなきゃいけないの?

「どうだった、久しぶりの元カレは。あいつ体力だけはすごいからな」

これじゃまるで、私、売られたみたいじゃん。

クロに……

悔しくて、木兎の快楽に溺れてしまった自分が情けなくて、涙が溢れてくる。

こんな顔、見られたくない。

うつむいたまま、前を通り過ぎようとして、脚がよろけた。

「……っと、気をつけろって」

腕を掴まれ、とっさにその手を振り払う。

「おい、なんだよ」

「別に……」

今、クロの顔見たくない。

話したくない。

「そんなふらふらしてて、一人で帰れんのか?」

「……」

無視して歩く。

「おい」

一人で帰れなくても、一人で帰らなくちゃいけない。

だって、クロと私は、なんでもないから。

どんなに身体を重ねてたとしても。

私には何も権利がないから。

どんなに……私が本気でクロが好きだったとしても……



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