第4章 第二章 一部
(恭輔の事か? でも、それは俺のせいじゃない)
そう、全ての責任は高松さんにある。
『悪いのは、恭輔を殺した張本人である高松さんだ』
と、責任転換することで、今までの俺は罪の意識から逃れてきた。
しかし、それが悪いと感じたことは一度もない。だから俺は、今までと変わらずこれからもそうするつもりでいる。
(他人がどう言おうが、知ったことではない)
俺は次々と送られてくるメールを削除し、そのアドレス事態を拒否。
すると、必然的に止むバイブレーション。メールが届かなくなったことが分かるや否や、俺はほっと安堵(あんど)の息を吐く。
だが、この時の俺は大事な事を見落としていた。
それは、
『アドレスを変更すれば、再びメールを送って来れる』
と、いう事。つまり、拒否したところでなんの意味もなさず、相手は永遠にEメール(電子メール)を送って来れるわけだ。
ヴヴヴ……ヴヴヴ……
案の定、再び携帯電話が震え始めた。
送り主は、同じ人間に違いない。
『地獄に堕ちろ』
中身は同じ言葉を羅列しているだけで、何のおもしろみもないくだらない内容。
(逆恨みも大概にしろ)
と、今度は自分のアドレスを変えた。