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第7章 決意


翌日、エルヴィンによって特別休暇を与えられたエミとリヴァイは2人で街に出掛ける事にした。

「今日ぐらいはつけろ」

そう言ってリヴァイはエミの左薬指に指輪をはめる。

リヴァイにとってこの指輪は彼女自身でもある。

ずっとつけさせたい気持ちもあったが、部下に見られのはあまり良くない。

目の前にいる婚約者の服を見た時はさすがに驚いが…

いつも兵服か寝る時の服しか見た事無かったので、お洒落な服を纏っているエミは凄く綺麗だった。

「どうかされましたか?」

「いや、何でも無い」

エミは白のワンピースを着ていて露出が少し高く、白い足がよく見える状態だ。

「行くか」

「はい」

兵舎を出るまで他の兵士に見られないように気を配りながら街へと向かった。

「やっぱ街は良いですね」

嬉しそうに笑うエミを見てリヴァイは思わず微笑む。

「エミちゃん、今日も可愛いね」

「兵長と一緒だなんて珍しいね」

歩いていると次々と声をかけられる事から彼女が慕わられているのが分かる。

「兵長、これ素敵ですね」

そう言ってエミはとある店にあったペアリングを見つけた。

「指輪は今つけてるだろ」

「これは婚約指輪です!
結婚したらこれにしませんか?」

エミが手に取った指輪はシンプルな物だった。

「結婚したら指輪はシンプルにしないと!」

「そうなのか?」

「そうなんです!」

エミは完全にウキウキしている。

そういう事に疎いリヴァイは完全にエミのペースに巻き込まれていた。

だが最近表情が暗かった彼女が久しぶりに上機嫌なのを見てリヴァイは悪い気はしなかった。

エミと過ごす時間は後少ししかない。

次々と色んな店に入るエミを見ながらリヴァイは幸せに感じた。

するとふと立ち止まった。

「どうした?」

そこは雑貨屋だった。

「少しここに入ってもいいですか?」

「構わないが…」

そう答えるや否や入って行ったのでリヴァイもついて行った。

そして入浴剤が置いてある場所の前で止まる。

真剣に入浴剤を見たと思ったら1つの入浴剤を手に取った。

「この入浴剤を父とよく買いに来てたんです」

それはリヴァイも愛用している物と同じだった。
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