第6章 挨拶参り
「秋本…いるんだろ?」
顔に血がへばりついた高嶋がゆっくりと中へ入ってくる。
「あんた……なんで――。」
西村と藤崎は目を見開いた。
なぜ、ここに高嶋がいるのかと。
「おぅ、その赤髪が秋本か?」
高嶋がチラリと教師を見た。
「………はい。」
小さく頷く教師。
高嶋が更に不気味に笑った。
「何しに来たんスか…。」
西村が小さく尋ねる。
「あ?喧嘩のご挨拶。…どけッ、邪魔。」
バコッ――
「ッ――」
横から殴られる西村の頭。
それだけでもかなりの威力がある。
「いきなり―――」
「邪魔したらテメーも殺すゾ?」
藤崎に降りおろされる眼光
それはあまりにも鋭く、反発する余地もない。