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レッテル 2

第5章 悪魔の微笑み



同じ頃。

「……グー……ガー……。」

誠也は寝ていた。
イビキをかきながら。
しかし、誰も注意しない。
教師でさえも、まるで空気であるかのように気付かないフリをしている。
それは、皆知っているから。
彼の眠りを妨げるとどうなるか。
一人の生徒は想像してしまって身震いした。

「よく寝るなぁ、今日は。」

西村は笑いながら彼を見ていた。

「昨日眠れなかったんじゃないか?」

そう言って、藤崎は黒板に書かれていることをノートに写していた。

「拓、お前よく勉強する気になるな。」

「まぁ、不良でも勉強しねーとダメだって思うんだよ。」

そう言いながらも手は止めない。

「へぇ……そういうもんかね。」

西村はそう言いながらも携帯を取り出した。
ゲームをするつもりなのだ。

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