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レッテル 2

第5章 悪魔の微笑み



「あー、傑作傑作。」

夜。
クラブのVIPルームで酒を飲みながら高嶋が笑った。

「あれで、よかったんスかね?でもすぐに出てきますよ?」

鼻に傷テープを貼った宮元が高嶋を見ている。

「いいんだよ、ただの"遊び"なんだからよ。」

両脇に置く女とじゃれあいながら言った。

「やん。」

女達がくすぐったそうに笑っている。

「にしても、秋本もムカつくがアイツの女も腹が立つ。」

高嶋の眉間に大量にシワがよった。

「って女っスか?結構可愛い―――」

「だからなんだ?」

「いえ……なにも――。」

黒髪の男が口をつぐんだ。

「女が俺に歯向かって言い訳ねぇだろうが……なのによぉ。」

高嶋は昨日の出来事を思い出していた。
自分の前に立ちふさがった女を。
凜とした態度で自分に意見をハッキリと言った女を。
思い出すだけで怒りの炎が燃え上がる。

――女は男に尻尾だけ降ってればいいんだッ!!

「潰してやる……。」

再び酒を口に含んだ。




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