第22章 ダメ男
ダンダンダン―――
「あーけーてー、ハルちゃん開けて。おねがーい。」
「ダメだ、テメェはずっとそこにいろ。」
「……さっさと開けろ、ハゲッ!!」
「ハゲじゃねぇッ!!スキンヘッドだ!!」
ドアの向こうから聞こえてくる暴言。
しだいに小さくなる声。
「だから皆…童貞なんだよ。……あーヤダヤダ。これ何プレイっていうんだろ?放置プレイ?なんだか―――」
「テメェは静かにしてろッ!!」
「気持ちわりぃんだよッ!!」
「……皆がいじめるよー。」
その言葉を最後に、無視をきめこむ皆。
「だいたい、予想はつく。何でこうなったか……とか。」
三善無視の方向で話は進んでいく。
「携帯でAV見よっと。」
「ちゃんが――。」
無視。
「わースゴいなぁ…。」
「俺等が首突っ込んで良いことかどうか―――。」
また無視。
「興奮するなー。」
「とりあえず、勇人。何でこうなったか教えて。」
またまた無視。
三善の声はことごとく無視された。