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レッテル 2

第21章 感情


「催促状も出した、事前の電話もした。
それでも逃げるって事は……払う気ねぇよな?」

古いアパートの入り口。
地面に転がる髭面の男を見下ろしながら、渡瀬が呟いた。

「催促状の一番下見ました?
"もし、逃げたり応じなかった場合はそれなりの手段をとります。"
そう書いてましたよね?
完全にナメてますよね?」

ニコニコと渡瀬が営業スマイルを顔に張り付けている。

「お前ら違法――。」

「とりあえず、ご近所に迷惑だから車に乗ってもらえます?
乗ってくれますよね?」

「……はい。」


ズルズルズル―――


ガラガラガラ―――


バサッ―――


バンッ―――


男が頷いたのを確認すると、渡瀬は車に男を放り込んだ。

そして、渡瀬と春本は車に乗り込む。

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