第21章 感情

｢…そうですね｡｣

やばい…泣きそうだ｡
熱いものが胸の底から込み上げてくる｡

信じることなんて何度もやってる｡
だけど､疑ってしまう自分がいる｡
恋愛に関しても優柔不断で､彼との信頼関係も優柔不断｡
周りの言葉は馬鹿みたいに信じるくせに､彼の言葉は疑ってばかり｡


いったいあたしは何がしたいの？


彼を傷付けてばかりだ｡



とうとう堰(せき)を切ったように溢れてくる涙｡

平さんがいるのも忘れてしまうくらいに､泣きじゃくるあたし｡


なさけない｡