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レッテル 2

第16章 外れる鎖


「そーいや、やられたままでいいの?」

清治が俺を見ている。

「何が?」

「進藤の事、平気なんかなって――。」

ブチッ―――

取り除くフィルター。
灰皿に捨てられる。

「んなわけねーだろ。やられたらもんは、やり返す。だけど今は、これ以上桜に心配かけたくねぇんだ。」

短くなってきた煙草を灰皿に押し付けた。

今にでもぶっ殺したい気持ちと、彼女に心配かけたくない気持ち。
天秤にかければ後者が強い。

「また、恋愛ってやつか……わかんねぇ。」

清治が首をかしげながら煙草を吹かしていた。
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