第9章 女子高生ハンター
「……きた。」
小さく呟く金子。
その目線の先にいるのは、栗色の明るい髪を揺らし、細くて綺麗な足で歩いてくる女子高生。
笑顔が可愛くて、学校一美人である生徒。
""
ゴクリ………
金子の喉がなる。
「先生、おはよう。」
冴えない自分にも笑顔で挨拶してくる彼女。
他の生徒も挨拶してくるが、彼の耳には入ってこない。
「おはよう、朝日。」
そう言うだけで、股間センサーが働いてしまう。
"一度は下の名前で呼びたい"
願望を抱きながらもじもじさせる足。
とある生徒が訝しげに見ている。
その名も野獣"秋本 誠也"。
いつも美女の隣にくっつくようにいる獣。
目付きが悪く獰猛(どうもう)で、いつも牙を剥き出しにしている。
それを見ては、金子は身を震わせている。
何故あんな可愛い子に野獣が付き合えるのか、彼は不思議だと思っていた。
これこそ、"世にも奇妙な物語"だと彼は感じた。