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レッテル 2

第7章 壮絶なる争い


「せい…やくん。」

目の前の光景に恐怖さえ覚える。
彼が彼じゃ無くなっている。
いつもの優しい彼が、あんなに楽しそうに人を殴るなんて想像もしていなかった。
これが、世間で恐れられる理由なのか。

"俺…キレると見境なくって――"

前、彼が言っていたのを思い出した。

――止めなきゃ!!彼を止めなきゃ!!

踏み出す足。

「行っちゃダメだ!!」

叫ぶ藤崎先輩。
だけど、先輩の声さえも耳に入らない。

「止めて!!もう…止めてッ!!」

彼の前で叫ぶ。

バキィッ――

ゴシャアッ――

とれでも止まらない拳。
飛び散る血。
あたしに吹きかかる。

「やめろ!!誠也ッ!!」

「総長それ以上したら―――」

走り出す極使天馬の人達。
必死で彼を止めている。

「邪魔だ!!テメェ等!!」

それを彼は振り払いなおも殴ろうと拳をあげる。

「邪魔すんじゃ――。」

パシンッ―――

乾いた音が響いた。

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