第1章 気づいた気持ち
そう。
私とあなたが、
始めて会ったあの日…
あの日から
私は…
「こ、こんにちは…今日から、政務官さんの助手…をさせていただくことになりました…ネイロです」
恐る恐る言葉を紡ぐあなたに
私は目を奪われていた。
透き通るような白い肌。
真っ赤に燃えるような紅の髪。
静かで…それでいて
強さを交えたような黒い瞳。
あなたの全てが私を虜にした。
「よろしくおねがいします(ニコッ」
と、いつもの笑顔で挨拶をして
私はその場を去った。
あまりにもあの人に見とれている私に
自分自身が気がついたからだ。
「ネイロ、さん…。」
私の頭の中はもう
あの人でいっぱいだった。