第1章 気づいた気持ち
ネイロside
王宮で仕事をしはじめてから
1週間がたった。
私は何かジャーファルさんに違和感を感じていた。
「ネイロ」
「じゃ、ジャーファルさん…」
まずひとつは、
私のことを
呼び捨てにするようになったことだ
「どこに行くんですか?」
「えっと…ネクさんのお部屋に…」
なぜだかはわからないけど
王宮の中では他人のフリをしろ、
とネクに言われている
「ネクさんのお部屋に…ですか?なぜこんな時間に…?」
「少し、用事があって」
二つ目。
私の行動についていちいち
聞くようになった。
事細かに。
「…そうですか…気を付けてくださいね?」
「はい…」
何がおかしいのか
そう聞かれたら
その二つしかない。
けど…それ以外にも…
表情…?
雰囲気…?
わからないけど…
何かが、変わった。
ネクに相談しても…
ジャーファルさんが慣れただけなんじゃないの?
っていうし…たしかに
そうかもしれない…。
まぁこれ以上気にするのはやめにしよう。
明日も早いし…