第6章 最高の家族。
「あのね、ローはね、私の初恋の人なの。」
「ほー、それは初耳だな。」
ずっとずっと、大好きな人。
「ローの初恋はいつ?」
そういえば聞いていなかったから、
気になって聞いてみた。
「……さぁな。」
「えー、教えてよー!ずるぃー」
私は教えたのにー!!
もー。つまんない。
ローのこと知りたいのに。
「誰かさんがヤキモチやいたら困るしな」
嫌味のように私を横目にいうロー。
「や、ヤキモチなんて!!
や、やかないこと、もな、ないけど…
で、でも、ローのこと、知りたいもん。」
「はぁ…いっか教えてやる。」
そう言って彼は私のおでこに
キスを落とした。
ごまかされたような気もするけど、
その行為ひとつだけで、
許してしまう私は、
とんだバカ女なんだろう。
でも、まぁ、
「俺のそばにいろよ。」
いっか。