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〇〇系男子

第5章 猫系男子



隣から咳が聞こえる。

チラリと見ると、私の大好きな彼が苦しそうに咳をしていた。

「大丈夫!?」
「......っ大丈夫、だから離れて。」


私が近寄って背中を摩ろうとすると彼はグイっと押し返した。

「だめだよ!」

私も引き下がるまいと反抗する。


「ていうか、そんな具合悪くない…」

そんな具合悪そうな顔してよく言うよ。


少しだけ意地っ張りな姿に微笑ましさを感じながら彼を布団に横にならせる。

「ふう…」

彼が落ち着くと、私はこそこそと看病するために冷えピタとか食べれそうなものを準備する。
でもここは彼の家。勝手に深くは触ってはいけないだろう。



「えーーーっと、冷えピタは冷蔵庫…に無いかぁ。」
ぼそぼそと呟きながら冷蔵庫を漁る。
彼は一人暮らしの為か何もかもない。

仕方なく、冷蔵庫に入った喉を通るようなものを取り出し、風呂場にあったタオルを濡らして彼のおでこにそっと置いた。

おでこ、熱いな…


「でも、やっと彼女らしいこと出来た!」

今まで何でも一人でするからいいとか言って、私に料理や掃除までもさせてくれなかった。
それが彼の優しさなのかもしれないけど、少し、悔しかった。




「んっ...」
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