第4章 クリーミー系男子
ピンポーン
そんな一般的なインターホンが鳴った。
私はワクワクしながら返事をする。
ドアの向こうにいたのは恋人である。
「ちょっと混んでて遅くなっちゃった。」
申し訳なさそうな顔を見せる彼さえも愛しいと思える今日この頃。
「全然大丈夫!さ、入って。」
今日は空が曇り模様。
いつものデートは出掛けるけれど、今日は曇りだしお家デートをすることになった。
彼は何度目かの私の家に戸惑うことなくソファに座った。
私はカウンター式のキッチンから会話を交わした。
「はい、どうぞ。コーヒー。」
「ん、ありがと。
ていうか、これ仕事のヤツじゃないの?」
苦笑いしながら先程までしていた書類をトントンとまとめる彼。
「えー、じゃあ手伝ってー」って甘えてみるけどコウはきっぱり「ダーメ」と言う。
「じゃ、ほら。僕見てるから今やっちゃえば?」
「えぇ......うん。」
どうして折角のおうちデートなのにこんなことしなきゃなんだ!なんて思っても終わっちゃえばイチャイチャ出来るしパパッと終わらせることにした。
時々コウは話しかけてきてそれが何度か続くとあんなに嫌だった書類たちも片付いた。
「終わったァ」
そんな声と共に欠伸を漏らすとコウは「よしよし」と言わんばかりに頭をわしゃわしゃしてきた
「じゃー、早速お家デートとしますか!」