第10章 勝てない[アグニ]
おまけ。
アグニside
使用人のさんを
王子の代わりに抱いて
2日たった。
昔のような暴挙に
内心驚いているが、
彼女の肌に触れた瞬間
今まで王子のために
閉じ込めていた感情が
一気に放出する。
さんに
いつ王子に言われるかと
不安ではあるけど、
彼女はこの前
優しくならシてもいいといった
様子だった。
私は彼女のことを
勘違いしていたのかもしれない。
彼女もまた、
王子に似た素質が
あるのかもしれないな、
ボーッとそんなことを
考えていると、
「……ニッ?
ァグニッ?
アグニ!!?」
「ハッ!!
ソーマ様!?
どうなさいましたか?」
王子のお声に反応できぬとは、
私もまだまだですね。
「なにって、
お前がボーッとしてるから。
なに考えてたんだ?」
「い、いえ。何でもありません。
申し訳ありません。」
「??
さては、恋でもしたのか?」
「なっ!?!?//////」
さすが王子…。
私のことはお見通しですね。
「相手は……か?」
ニコッと幸せそうに
微笑む王子をみて
私は貴方ですとは
言えなかった。
**
『ふっ、う…ぁんっ…////』
そうして、
この失恋に似た感情を
彼女にぶつけるのだった。
しかし、
そんなにショックでない自分が
こころの奥底に居るのも
また事実……
私はどうしたいのだろうか。
END