第3章 Days to be past
?迷子の少女?side
「あんた大丈夫?」
そう声をかけられた。
声からして女の子だろうか。
でもちょっぴり冷たい声。
私はその声にビクビクしながら後ろを振り返った。
黒い長い髪。
キラキラした蒼い目。
整った顔立ち。
まるで人形みたい、と思ってしまう。
でも、こちらを見下ろす目はどこか無機質で怖くて
その恐怖で涙が溢れ出てしまいそう。
「え、もしかして泣いてる…?あー、こういう時って確か…」
途端にふわりとした暖かさと優しい匂いが私を包んだ。
ぽんぽん、と優しく叩かれる背中。
「大丈夫。大丈夫だから…」
優しく囁いてくる声。
「私は黒瀬 結衣。あんたは?」
「小桜 茉莉… マリー…です…」