第5章 松本潤の場合。
「あれ?どうしたの。」
目の前にはさっき消えたはずの松本くん。
「いや、さん連れて行くの忘れてたと思って、戻ってきた。」
いやいや、一人でいけるわ、休憩くらい。お婆ちゃんじゃあるまいし。
「それより何、今の発言。超ウケるんですけど。」 と、笑う松本くんの、怒るツボも笑うツボも、全然わからない。
「いや、さっきまで仕事で頭一杯だったのに、休憩になった途端、お腹がなったから。」
「ああ、それで空くもんは空く、ね。」
「うん、私も人間だったってことで。」
「確かに、さんのこと、ターミネーターか何かだと思ってる人多いんじゃん?それより、人間認定記念に早く昼めし行こう。」
て、そんな記念いらんわ!もっとこう、「頑張ってる君が、素敵だよ。」とか「人間?僕にとってはたった一人の哺乳類だよ。」とか・・・あれ、これは別にトキメかないな。まあとにかく、なんかもっとかける言葉あるよね!?
・・・いけない、最近仕事のしすぎでラブがなくて、ハマりだした携帯恋愛ゲームの王子様たちにやられてる。
こういう時、ゲームの中じゃ少しは恋愛フラグ立つのに。私なんてゲームの中じゃ、毎日モテモテなんだぞ!
って心の中で松本くんに叫ぶあたりが、虚しくてしょうがない。