第3章 相葉雅紀の場合。
「ちゃん!?」
「・・・相葉くん、相葉くんとはそういう関係になっちゃダメだって言い聞かせてた。綾人のことを考えて。でも、思い出したの、相葉くんが言ってた、綾人は私達が泣いてたんじゃ、喜ばないって言葉。」
「・・・ちゃん・・・。」
「相葉くん、私達、今大好きな綾人の前で泣いてる。」
綾人、ごめんね。こんな大切な日に泣いたりしてごめんね。
今度は相葉くんが綾人に体を向けた。
「・・・綾人、俺ちゃんが好きです。ちゃんの中にいる綾人もひっくるめて、全部が好き。お前がいない代わりに、俺が傍にいてやりたいんだけど、許してくれるかな。」
「相葉、くん・・・」
自己満足かもしれない。綾人の本当の声なんて今となってはわからないけれど、これだけは言える。綾人は私と相葉くんの幸せを一番に望んでくれる、格好良い男だってこと。
「綾人、これからもずっと3人でいようね。」
相葉くんが言ったその言葉に涙が止まらなかった。綾人、私やっと本当に人を好きになれそうだよ、隣で手を合わせて目を瞑る相葉くんを見て、心の中でそう思った。