第5章 幼なじみって 《Free! 橘 真琴》
そして、真琴は目を見開いた。
真琴「え……な、んで…」
と、言った。
だから私はふわりと笑って、
星楽「なんでって言われても…誰にでも優しいところとか、
自分よりも他人のために頑張っちゃったりするとことか…
って、ありすぎて言い切れないよ。」
と、言うと
真琴「だって、好きな人いるんじゃ…」
と、まだ驚いたままだったから
星楽「真琴の事に決まってるじゃん。」
そう言って笑った。
すると、真琴は俯いて私から離れた。
ああ、私はフラれるんだな…
と、覚悟を決めていると真琴の口が開いた。
真琴「俺、てっきり凛とかハルの事が好きなのかと思って……
ずっと星楽の事、諦めようと思ってた……。」
_____え?
それってつまり……
真琴「俺も、ずっと前から星楽が好きだよ。」
え!?
星楽「な、なんで!?私の事、興味ないんじゃないの!?」
真琴「なんでそうなるの!?」
星楽「だって、目があっても全然余裕で笑って返すし…私が
好きな人がいるって言った時だって、話逸らして何も聞いてこなかったし。」
真琴「そ、それはなるべく気付かれないようにしようとして…好きな人が
いるって聞いた時は、その…ショックだったから何も聞きたくなくて…。」
それって、私と同じだったって事……?
星楽「なんだ…私達ってすれ違ってただけだったんだ…」
真琴「あはは…そう、みたいだね。」
星楽「幼なじみだったのに、相手の事が全然わかってなかったね。」
真琴「むしろ、幼なじみだったからじゃないかな…?
相手はこう思ってるからって誤解してさ。」
星楽「ふふっ、そうだね」
私達は、幼なじみっていう関係が今日で無くなって、
彼氏と彼女っていう関係に変わった。
幼なじみ、って…恋愛対象内みたい____
《END》