第6章 かわいい後輩(海堂薫)
●かわいい後輩(海堂薫)●
『フシュー…』
『どうした?海堂、
さっきから集中出来ていないようだが。』
『いや、何でもないっス…』
ここんとこ毎日、部活中にどこからか謎の視線を感じる。
そのせいで部活に全然集中出来ない。
周囲をキョロキョロと見回してみるが誰もいない。
一体誰だ…俺を見ているのは。
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今日もやはり誰かの視線を感じる。
それは決まって部活中だ。
このままでは埒があかない。
俺は最終手段を使うことにした。
『乾先輩、ちょっといいっスか。』
『?どうしたんだ海堂。』
俺はこのことを乾先輩に相談した。
そして乾先輩に俺を監視する者を見つけるのに協力してもらうことにした。
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数日後。
『海堂、この間の件に関してだが…』
『…もしかして、犯人がわかったんスか!?』
『ああ。』
『だ、誰なんスか!?』
『それは言えない。』
『!?何でですか!!』
『それも言えない。俺から言える事は一つだけだ。』
『…なんスか。』
『お前を陰ながら応援してくれている人を
犯人呼ばわりするのは良くない。』
『…は…?』
『ヒント、図書室。』