第12章 不安な心に口づけを……/仁王雅治 3/27更新
「なんか、嫌なコトでもあったんか?」
いつもと違うの様子が、心配になってくる仁王
いろんな女と好き勝手に遊んでいた彼だからこそ、余計な心配がつきまとう
もしかしたら、俺と付き合ったコトで嫌な思いをしとるんか?
もし、そうだとしたら?
心が、曇っていく
「お前さんに嫌な思いは、させん」
告白の時に誓った仁王
その思いは、今も変わらない
「黙ってたら、分からんじゃろ?」
「だってさ……」
「ん?どうした?」
仁王の声がいつも以上に優しく聞こえてくるから、泣きそうになってしまう
キス以上のコトを求めてこない仁王の気持ちが、分からなくなる
『仁王くん、絶対に浮気してるよね?』
『だって、とは何もないんでしょう?』
『E組の子が、仁王くんとシたって言ってたよ』
『えっ?私が、聞いたのはA組の子だよ?』
いい加減な噂話しが、の心を乱していく