第12章 不安な心に口づけを……/仁王雅治 3/27更新
もうっ!
マサの莫迦ぁ!
私の気持ちも知らないで!
広くて暖かい仁王の背中に顔を埋めるの胸中は、穏やかではない
マサと付き合って、一年
私は、マサのこと大好きだし
マサも私のこと大好きって言ってくれる
キスだってしてくれるし、手も繋いでくれる
でも……それ以上は
無い
私……女の子としての魅力が、ないの?
不安になってしまうのである
仁王雅治といえば、立海きっての遊び人
と、噂をされるほどの人物である
現に、と付き合うまでは、女の子の間を行ったり来たり
本気で付き合ったコトがないのである
そんな仁王ではあるのだが、と知り合ってから、態度が180度変わったのだ
本気で惚れている
自分でも笑ってしまうくらいに
価値観さえ、変えてしまうほどの女
だからこそ、大事にしたい
簡単に抱くコトが、出来ない
そのコトが、を不安にさせているとは考えられないくらいに