第41章 一周年記念日/忍足謙也
腹を抱えながら(めっちゃ痛い)を見てみると
涙を浮かべながらオレを睨んどる
「アホんだらっ!!」
「すまん……」
「単純すぎやわっ!!」
「すまん……」
の気持ちを無視して本能に負けたオレは、めっちゃ格好悪い男やわ
「ただのビタミン剤なのに……」
「へっ?」
いま……なんて?
「なあなあ!!」
「ん?」
「今……なんて?」
「白石くんがくれたんは『ビタミン剤』」
ビタミン……?
……?!
嘘やろ?
アカン!!
マジであかんヤツやん!!
恥ずかしいわ
から離れて布団の中に潜り込んで身体をまるめる。
穴があったら入りたい気分や
いや、むしろ自分で穴を掘りにいきたいわ
「謙也?」
布団を剥ごうとするのを阻止や!
アホやで
どアホすぎやろ?
ビタミン剤を媚薬と勘違いしてナニをおっ勃てるなんて
(『び』しか当たってへんやんか!!)
単純すぎやで……
「なあ、謙也……怒ってる?」
今にも泣き出しそうなの声が布団の上から聞こえてきて__
怒ってへんよって言いたいんやけどな
なんや言葉が出てこないねん
「ごめん……帰るわ」
ベットがぎしって音をたてが動いたのがわかった。
次に聞こえたんは__
ドアの閉まる音や