第41章 一周年記念日/忍足謙也
今日は、テスト中っていうことで部活も休みや
さっさと帰って準備中なんやけど……
「うーん……どないしよ?」
手のひらにあるコンドーさん。
どこに隠したらええんや?
枕の下か?
それともティッシュの側か?
あんまりわかりやすい所には置きたくないし
「お! 流石!!」
目に止まったんはiPhoneや
オレのiPhoneカバーは手帳型やねん
それやったらバレずに隠せるで。
カードを差し込む所にすっぽりと収まるコンドーさん。
おっしゃ!!
これで準備は万端やで
あとはが来るのを待つだけやけど
待ってられへん
迎えに行ったろ
階段を降りて玄関に向かうと玄関チャイムが鳴り響いて
「!!」
確認もせずに開けると
「はやっ!」
勢いよく玄関を開けたもんやから吃驚して
目ん玉がまん丸になってるやんか
それがめっちゃ可愛いんやけど
胸がドキドキするわ。
「なんや待ちきれへんかったん?」
「おん!」
「ぷっ……謙也、素直すぎやな」
「さあ、はよ上がり!!」
「おじゃましまーす」