第39章 満たして/跡部景吾
「よ、よだれだもん!!」
「ほう……よだれねえ(相変わらず面白いコトを言うな)」
一瞬、目を見開いたようだったけど
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべる
「……な、なに?」
「そうか……減ってるんだな?」
「!!」
な、なんで!?
耳元で囁くの!
「減ってるんだな?」ってエロ声で言うのよっ
「そうか……だからよだれが出るんだな?」
「ちょっ……やめっ……」
身をよじって逃げようとすると頭を手で固定されちゃった
「……減ってるんだろ?」
「ン!」
耳を甘噛みされて全身が痺れちゃうよ
「け、けーご……」
「食わせてやるよ……」
舌先で耳をなぞられてるし……
「…ン……ン!……」
食わせてやる?……逆じゃないの? 私が食べられてるみたいだよ
抱きかかえられて
ベットルームまで移動をしている最中も
耳へのキスをやめるコトはしてくれなくて
絶え間なく熱い吐息が洩れちゃう
「景吾……」
「なんだ?」
「……この状況は……?」
「言わなくても分かっているだろ?」
「……景吾が私の上に跨がっているよ」
「正解だ」
景吾の熱っぽい瞳から視線が外せないよ