第33章 夏はご用心/忍足侑士
「ドキンちゃんがいないの……」
「ん?」
「……いないのっ!!」
突然、侑士くんの膝をトントンと叩いて話かけてきたのは3歳くらいの女の子ですね。
「ドキンちゃんおらんの?」
「いるよ……持ってるもん」
「そうなん?(なんやめっちゃ可愛い子やね)」
話かけてきたちゃんを舐めまわすように見つめてますよ!
ちゃんのママさーん!!
どこにいるんですかあ?!
危ないですよ。
あなたの娘さんの貞操の危機がっ
「お兄ちゃんが一緒に捜したるよ」
あ!
ちょっと!!
侑士くんったら、ひょいと抱え自分の膝の上に座らせちゃいましたよ!!
「(お! ちょうどええ重さやん)
ドキンちゃんはどこにおるやろな?」
端から見ていれば優しく頭を撫でているように見えますけど
「(柔らかい髪やね。それにオレの手のひらにすっぽりと収まる頭やし……なにより
むっちりとした太もも……)」
絶対に変なことを妄想……いや
実行しちゃいますよ!!
だって、微妙に腰が動いてるし!
危険!
危険!!
幼気な少女が侑士くんの餌食になる前にちゃんのママさんを探してきますね!!