第15章 素敵な夜/仁王雅治 3/30更新
「おい、家は何処じゃ?」
「うーん?」
俺の肩にもたれかかり、今にも寝落ちしそうな勢いじゃ
「どうするんだ?」
運転席にいるジャッカルが、困り顔で
振り返る
「仕方ないのぅ……とりあえず、俺ん家に行ってくれ」
「いいのか?」
良いも悪いもないじゃろ
この状態で放っておけるわけない
「俺は、柳生のとこにでも泊まりに行くとするか……」
まさか、一緒のベットで寝るわけには
いかんじゃろ
彼女でもないんだから
俺って
実は紳士なんじゃよ
遊び人だと思われがちじゃが
実は真面目に恋愛をしとるんぜよ
「着いたぜ」
「ありがとさん」
ジャッカルに代金を渡し
俺の肩にもたれかかっているの頬を軽く叩くんじゃが
「んーん」
まゆをしかめる程度で起きる気配は、無い
「しょうがないのぅ」
一向に起きる気配のないをおんぶすると……
俺の背中に胸の膨らみの感触
「仁王……にやついてるぞ?」
からかうように笑うジャッカル
「俺も男じゃし……な?」
「まあ、頑張れよ」
「ハハ……」
渇いた笑いが洩れるんじゃが
どの意味の『頑張れよ』なんじゃろな
まあ、ジャッカルのコトじゃ
俺のコトを気の毒に思っとるんじゃろう