第2章 真田とおもちゃと私/真田 幸村 3/16更新
私の背中越しから、聞こえる声……
嫌な予感しか、しない
真田の表情を見ると、さっきまでの赤い顔が、一瞬にして、真っ青に代わっていく
これを見て、確定だ
「面白いオモチャを持っているね」
私の右手から、オモチャを取り上げる
「せ、精市!こ、これは……だな。その……」
「弦一郎って、こういう趣味が、あったんだね。知らなかったよ」
愉しそうに、本当に愉しそうに真田を追い詰めていく幸村
「な、何を……!俺が…俺が、そんな事……するわけないだろう!」
「ふふ……。そうだね。弦一郎には、まだ〔コレ〕使うには、早すぎるよね」
「むっ?……ああ。そうだ。そうだとも!俺には、まだ早すぎる? ん?」
真田……何故、テンパってるの?
何をそんなに、焦って弁解してるんだか、理解不能だよ。
そんな真田と幸村のやり取りを耳で確認しながら、私は……ログアウ……と?
「」
静かに名前を呼ばれる。
ヤバい。幸村の奴、私を見逃す気ゼロ。