第4章 繋がる心
「こんにちはー!」
なるべく明るく振舞おうとした。
背後から何やらすごい威圧感。
「元気だね、涼音ちん」
「むっくん!」
「はい、あげる」
そう言ってむっくんは
私の手のひらに何かをのせてくれた。
「チョコだぁ!
ありがとう!むっくん!」
「どーいたしまして、あ、峰ちん」
横を振り向くと大輝は無言で
私たちの横を通り体育館に
入っていった。
「だ……」
"大輝"
スタスタと歩いていく後ろ姿をみて
私は名前を呼ぶこともできなかった。
どうしよう、やっぱり怖い。
「…あれ?峰ちん何もいわない?
いつも涼音ちんとってくのに
ケンカしてるの?」