第13章 私立誠凛高等学校
涼音SIDE
ザワザワ。
ザワついているこの場。
それもそのはず、
今日私立誠凛高等学校の
入学初日目なのです!
どの部活も張り切ってるなぁ…
まぁ、当たり前か。
「ラグビー興味ない!?」
「日本人なら野球でしょ!」
「将棋とかやったことある?」
「水泳!チョーキモチイイ!」
勧誘している人がわらわらと…
さっきから全然前に進めない…
しかもよりによってバスケ部遠い!
もー…
「うわ!お姉さんっ♪」
え?
「めっちゃ可愛いじゃん!」
「俺ら野球なんだけどマネージャーどう!?」
「やべー!めっちゃ可愛い!」
「あ、あの…」
どうしよう…入学早々なんか絡まれたぁ!
いつも涼太がいてくれるけど
もう逞しい背中は隣にない。
本当に離れちゃったんだなって
改めて実感する。