第2章 続 アンラッキーアイテム//緑間
「で、真ちゃんどーだった?」
高尾は俺の前の席に座り、椅子の背もたれに肘を乗せ、
ニヤニヤしながら頬杖をついている。
「どうだったとは、どういう意味なのだよ」
「え、だから岬ちゃん」
「何の話だ」
「真ちゃんめっちゃタイプっしょ?俺、わかっちゃうんだよねー」
「なっ…」
突然の発現に、明らかに動揺してしまった。
平常心を保たなくては…
「なぜそんなことがわかるのだよ。お前なんかにわかるわけないだろう」
ずれた眼鏡をくいっと上げる。
「ブッ…いやいや、真ちゃんわかりやすすぎっしょ!年上が好みとか言ってっけど、結局うるさいヤツが嫌だからってことだろ?岬ちゃんは確実にうるさいタイプじゃねーし」
「俺は高尾のようなうるさいヤツは嫌いなのだよ」
「えっ!!」
そう言うと、高尾は「俺うるさくねーし」と口を尖らせている。