第18章 実況者で密室(エレベーター編)
【レトルト】
レト「あ、真弓ちゃん」
「レトさん、お疲れ様です」
レト「おつかれー」
生放送の収録終り、スタッフの私が帰宅するために待っていたエレベーターに乗り込むと、先客に出演者のレトルトさんがいた。
「今日すごかったですねあのゲーム」
レト「そうだね、ファインプレーだった」
他愛の無い会話をする、でも今日一番幸せな時間。私はレトさんに気がある、片想いしてる人。
レト「……」
「……」
決して不仲なわけじゃないけど、当然沈黙も訪れる。でもこうなると急に2人きりだということを意識してしまう。