第5章 5話
今私の状態は家のレンガの柵に背をあずけてる状態で両手をレンガに押さえつけられていた。
私の逃げ場を無くしたのは勿論、現彼氏の逢沢くん。
彼の顔は暗くてよく見えないけどさっきの電話と雰囲気からして怒ってる。
家から出てきて早々こんな事になるなんて予想出来なかった。
逢沢「俺さ、山吹にイケメンで天才な幼馴染がいることは前から結構厄介だって思ってた。それが俺とお前の障害になる壁だと言うこともわかっちゃいたし、今まで散々愚痴でそいつだろう事も聞かされたの我慢したんだぜ??」
私「私は赤司とは何ともないって」
逢沢「そうか??なら何で平気で赤司の家に入ってったんだ??俺言ったよな今日は電話するから出ろって。」
私「ごめん、忘れて。」
逢沢「心配で見に来たらお前は他の男の家から出てくる。」
私「だから、私はっ…んっ。んむっ…ふっ…」
言葉を飲み込むように彼は私の口に噛み付いた。
そのまま何度も角度を変えて彼の唇が触れて来た。それはどんどん深くなり息苦しくなって私が口を開ければ、彼は見計らったように口内に侵入して歯列をなぞったり舌を絡ませたりしてくる。
私「ふっ…ふぁっ……く、るしっ……んっ。…」
ようやく離れた時には足からへたりこんで地面に落ちそうになった。
逢沢「っと。…もう俺を心配させんなよ、俺がお前を襲ったとしても俺は謝らないからな。」
落ちかけた私を抱き上げ、しゃがんだ彼の膝の上に乗っかる状態で抱っこされた。
私「わっ。……うぅっ…いっ。」
いきなり首筋に噛みつかれそこを吸われ、私の体に赤い痕ができた。
紫原「うわ〜、何やってんの〜。」
突然現れた巨人に私は咄嗟に彼を押しどけようと手を伸ばしたが彼はその手を掴んで来た。
逢沢「っ紫原か。見ての通りイチャイチャ?」
紫原「何でこんなとこで盛ってんの馬鹿なの??やめてよ洒落にならないじゃん。」
紫原にそう言われて彼は私の手を離し立たせたら、ようやく解放してくれた。
逢沢「紫原は何でこんなとこいんの?お前の家もう一本向こうの筋じゃねえか?」
そういえばそうだ、彼とは学校に向かう途中で出くわすがそれ以外ではありえない。彼がよく行くコンビニもこっちにあるわけではないから紫原くんはここにはわざわざ来るはずがない。
紫原「赤ちん命令〜」