私の迷い込んだ暗殺者たちの集まりがこんなに楽しいわけがない!
第2章 鷺草
前のチームではあまりいい仕事が出来なかった。
人の命をかけた仕事なのだから、別に、優しくしてもらったり、楽しく話してもらいたいわけじゃない、
ただ...仲間として認めてもらいたかった。
ダメだ!前のことなんか忘れなくては!
くよくよしてたらまたダメになっちゃうじゃないか!
私が今日から所属する、「暗殺チーム」というところ、リゾット・ネエロという人物が仕切っているらしい、噂だと色男の集まりだとか、うるさいとか、
色々聞いている。個性的な人たちの集まりなんだろうな....。
周りはとても暗い路地裏だ。不気味・・・
ここで待っていれば迎えが来ると連絡されたんだけど、私はどうして30分前に来てしまったんだ。
待つのは嫌いなのに、遠足前の園児のようにワクワクして早くに目が覚めてしまったのだ。
待つ間の暇な時間を潰すように、渡された書類をチラチラと確認した。メンバーは全員で9人。
内の2人は海外へ任務に行っているみたいだ。
「...お前が慧良か?」
目の前から声をかけてきたのはおさげの男性だった。顔色が悪い人なんだろうか?肌がとても白い。
「えっと...琴木慧良です...。」
「そうか、じゃあ話は知ってるよな。
俺はお前の所属するチームのイルーゾォだ。
本当はリーダーが30分くらい後に迎えに行く予定だったんだけどな。」
「あ、私も少し早く来てしまったものですから..」
「緊急事態なんだ、スタンド使いが現れやがってな。」
するとイルーゾォは私の腕を引っ張った。
「マン・イン・ザ・ミラー!こいつの出入りを許可する!」
たしか、書類には彼は鏡の世界を使ったスタンドを使うと書いてあった。これが、イルーゾォの能力なんだ・・・。すごくメルヘン。
「簡単に説明する、お前が俺達のチームへ来ることがなぜか外部に知られていたんだ。お前のスタンド能力を利用しようとそいつらが俺らを遅いに来たわけだ。」
イルーゾォは軽くしゃがんで話してくれた。
軽く汗をかいていて、急いでここへ来てくれたんだとわかった。
「私のせいで...あの...すみません」
「何言ってんだ。悪いのはその外部の奴らだよ。
それで、お前が見つかったらきっともっとヤバイ事になるに違いない。柄じゃないが、リーダーに頼まれて護衛しに来てやったんだ。」
少し微笑んでくれた。