第8章 記憶なき花
「.....................ん。」
桜が目を開けると見たことのない天井があった。
そして..................
「いったっ!!!!!」
体中が痛かった。
体を見ると綺麗に包帯が巻かれていて。
?「あれー?
目覚ましましたか?」
桜の部屋の奥から声がした。
そして足音が近づいてくる。
その瞬間............
{目障りだ。}
「!!!!!!!」
頭の中をあの夢で見たようなセリフがまわる。
そして桜は恐怖に陥った。
体が震え目には涙がたまる。
?「大丈夫っすかー? あれ?」
金髪の緑の帽子をかぶった男性。
男性
「いやぁ!!!!!!」
桜は叫んで手元にあった枕をなげる。
男性だ男性だ。
男だ。
逃げろ。
体がそう言ってるように聞こえて。
「こないで!!! いやぁ!!!!!!」
夢でも出てきた。
たくさんの男。
血まみれの自分そっくりの少女が倒れてた。
?「まさか あなたは............」
「いやぁ!!!!!!!!」
暴れる桜。
すると急に目の前が暗くなった。
?「見えなかったら大丈夫ですか?」
「あ...............あ。」
?「大丈夫。私はあなたを恐怖に陥れた奴らとは違う。
安心して。大丈夫、大丈夫。」
抱きしめられていると気づくのに時間がかかった。
しかし この人の暖かい腕の中にいて桜は安心した。
?「もう 大丈夫っすか?」
「............すい、ません。」
?「いいんすいいんす!!!
気にしないで!!!!
あ お名前聞いてもいいっすか?」
「...............名前。」
?「ちなみに私は 浦原喜助っす!!!
あなたは?」
「......水瀬 桜.........です。」