第6章 出会った花と別れた蕾
ヒュゥゥゥゥ.........。
風の音。
ザザザザザ.........。
風に揺られて木の葉がざわめく音。
このふたつの音がする中 海燕 浮竹 ルキア
そして桜は虚のすみかに来ていた。
虚「匂いが...するのう。
頭の足らん 餌の匂いが!!!」
ヒヒヒヒヒヒ!!!
不気味な笑い声をあげて虚は笑う。
桜は怖かった。
自分の大切な人がまたあいつに乗っ取られたら.........。
そう考えるだけで震えた。
すると.........
ギュッ...............。
「...え?」
海「...大丈夫。あいつ倒してすぐ戻ってきてやるからよ。」
後ろから海燕に抱きしめられ 振り向いたら
あの太陽のような笑顔。
「...帰ってきてね。」
海「あたりまえだろ?」
そして海燕は言った。
海「隊長 俺は一人で行きます。」
浮「...あぁ。」
ザザザザザ!!!
ザンッ!!
海燕が木の上から地面に着地する。
虚「ヒヒッ!!まずはお前からか小僧。」
海「てめぇに聞いておきたいことがある。
.........今までに何人の死神を食った?」
虚「はて 何人かの。悪いが数までは覚えておらん。」
海「...............それを 一度でも悔いたことはあ
るか?」
虚「わしかて 心はある。
そりゃあるぞ。」
そして虚は言う。
虚「先ほど食った女ではなく
なぜ 先ほど女を使って傷つけたあの小娘を食わんのかったのかとな!!!!!!」
そして虚は顔をあげて桜を見る。
虚「貴様のことよ小娘!!!!」
桜はおおきく震えだした。
もう 嫌だった。
あの虚の顔を見るのは。
「.........い、やぁ。いや いや。」
目をつぶり頭を抑える。
必死に涙が出そうなのをこらえる。
すると............
ザンッ!!!!
虚の触手のようなものが切り落とされた。