第5章 将来の花と太陽
「ねえ あなたどこから来たの?」
もし巣があるのなら返さないといけない。
まずこんな綺麗な鳥に宛がないわけが無い。
巣がないのなら誰かにかわれているのだろう。
鳥「……キィ。」
「頭?」
鳥が頭を前に出してきた。
なんとなくその頭に自分の頭をくっつけてみる。
『宛がないの。』
「え?」
声がした。
しかし外から聞こえたものではなくなんか頭のなかに話しかけられたような。
『ふふっ ここにいるよ?』
「……鳥?」
そう。
桜の前にいる鳥。
これの声だった。
「どうして……?」
『こうして頭だけくっつけてみると自分が信じた相手にだけ声が聞こえるんだ。』
「すごい……。
でも 宛がないの?」
『……うん。だからここにおいて欲しい。
ダメかな?』
桜は考えた。
この大きい鳥を瀞霊廷に自分の判断だけでおいていいものかと。
しかし自分も一応 隊長。
二十番隊のマスコットとして………………。
「いいよ。
責任は私がとる。一緒にいよ!!」
『ありがとう!!』
鳥「キィ♪」
頭が離れるとやはり鳴き声に変わる。
しかしいつまでも鳥と呼ぶわけにはいかない。
クリーム色の体………………。
「………………コハク。」
鳥「キィ?」
「いつまでも鳥じゃ可愛そうだからね。
今日からあなたの名前はコハク。いい?」
コ「キィ♪」
コハクは二十番隊に住むことになった。
もちろんお世話は桜。
このコハクが近い未来どれだけ桜のことを救うことになるのかはまだ秘密。