第21章 蝶の奪還 episode4
四番隊隊長、卯ノ花が自身の斬魄刀を解放し
副隊長たちを回復させる。
大前田より優しく攻撃を受けた勇音は、
目を覚まし、双極の丘を見る。
勇音「なんて霊圧…まだあそこにだれか…?」
卯ノ花「先ほどの旅禍と朽木隊長が戦いを。
砕蜂隊長は四楓院夜一殿と。
京楽隊長と浮竹隊長は山本総隊長と交戦中です。」
勇音「まさか、そんなことに……」
卯ノ花「ついておいでなさい勇音。
すこし向かいたいところがあります。」
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一方、恋次はルキアを抱え走っていた。
ルキア「放せ…!放してくれ恋次…ッ。
一護を、一護を助けねば…!」
恋次「だーもー‼‼
ゴチャゴチャうるせーなテメエは‼
逃げてるのに騒ぐんしゃねえよ‼
見つかったらどうするつもりなんだよ!?!?」
隊士「声がしたぞ‼」
隊士「あっちか!?」
恋次「ほれ見ろ!言わんこっちゃねえ‼」
ルキア「いや…今のは完全にお前のせいだろう…」
そんなことを言いながら、恋次とルキアは
追手から逃げていた。
そこに、瞬歩で桜が合流する。
「もー、ちょっとは静かに逃げてよねー。」
そう言いながら、簡単に
追手を追い払う桜。
恋次「…一護はお前に借りを返したいと言ってた。」
桜が戦っている間に、
さりげなく恋次がルキアに話す。
恋次「俺はルキアに救われた。
俺はルキアに運命を変えてもらった。
ルキアに出会って死神になったから…
俺は今こうしてみんなを護って戦えて、
桜と出会えて桜を護れるんだ、ってな。」
ルキアは涙目になる。
ルキアはずっと思っていた。
自分のせいで一護の運命を変えてしまったと。
ひどく傷つけてしまい、何をしても償いきれないと。
恋次「誰もテメエが思ってるほど
テメエを悪く思っちゃいねえんだ。
分けろよ、俺の肩にも一護の肩にも。
そのために俺たちは強くなったんだ。」
ルキア「…済まぬ、恋次…」
恋次「バカ、謝るところじゃねえよ。」
ルキア「…ありがとう…」
恋次「礼を言うとこでもねえよ。」
ルキアは泣いていた。