第20章 蝶の奪還episode3
ガガガ‼
あれから小一時間。
まだ2人は戦っていた。
更木はつけていた眼帯を外し、
霊圧も全開で一護に斬りかかる。
しかし、一護には聞こえていた。
更木の剣の悲鳴が。
一護「自分一人でしか戦おうとしていないアンタには絶対負けねえ!」
ドン‼‼
大きな煙が舞い上がる。
そこには更木の剣が胸に刺さっている一護。
一護「…悪い、みんな。
………桜…。」
そう言って一護は倒れていった。
しかし…
更木「なにが悪いみんなだ。
お前の勝ちだ…。」
更木は自分自身が倒れていくのと同時に、
自身の剣も折れてしまった。
更木は一緒にいた少女に担がれて、
どこかへ行った。
最後にその少女に、
絶対に死なないで と言われた。
しかし一護は目の前が真っ暗になっていく。
そこに……
夜一「……すまぬ一護。少し遅れた。
相手があの更木剣八では相打っただけでも凄いことじゃ。案ずるな儂がおぬしを死なせはせん。」
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花太郎「音がやみましたね…
一護さん大丈夫でしょうか……?」
岩鷲「ここまで来たら信じるしかねえだろ。
用意はいいか、行くぞ花太郎‼」
2人はもうルキアのいる塔へと来ていた。
入り口はシャッター型になっていたが、
花太郎がいつのまにかカギを持ち出していてすんなりと開く。
そこには……
ルキア「誰だ、一護の仲間か?」
花太郎「ルキアさん、僕です‼」
ルキア「花太郎⁉どうしてここに…」
花太郎「説明は後です‼
はやくここから逃げましょう!」
そういって花太郎はルキアの手を引いて
塔を抜け出す。
3人で外に出る直前だった。
ドドドドドド…
岩鷲「な、なんだ⁉何か来るぞ!」
塔の出口を見ると……
花太郎「あ……あれは…‼」
花太郎の声に反応して、
ルキアも出口を見る。
ルキアは頭が真っ白になる。
やっと絞り出した言葉は…
ルキア「……白哉…兄さま……。」