第18章 蝶の奪還episode1
喜助「みなさん、揃いましたね?」
一護、織姫、茶道、石田。
4人が浦原商店の地下室に集まった。
一護「まだ揃ってねえよ。桜はどこだよ?」
喜助「桜さんは…恐らく来ないでしょう。」
一護「はあ!?意味がわかんねえよ!」
喜助「あなたは知っているでしょう?彼女の過去を。
なにがあったかは分からないが相当酷いことがあったに違いないんス。そのせいで今、記憶をなくしてるんです!!!アタシはあの人にこれ以上のツライ思いをして欲しくないんス……。」
喜助の言葉に一護は黙る。
ほかの3人も桜が死神という事実に驚きを隠せない。
たしかに桜は強かった。
しかし彼女の過去の姿は誰の想像よりも遥かに上を行くものだった。
一護「でも……でも桜はくる!!!」
喜助「アタシだって朽木さんを助けるためには少しだって人手が欲しいです!でも彼女だけは連れていきたくない!尸魂界に行って記憶を取り戻してしまったら彼女はまた傷つく!!!」
一護「だからってアンタが桜の行く道を決める必要は無いだろ!!!」
喜助「!!!」
喜助は下を見る。
するとそこにふたつの影が。
喜助がゆっくりと顔を上げると……。
喜助「桜さん……、夜一さん……。」
桜の姿と黒猫の夜一の姿があった。
夜一は不思議な猫で人の言葉を話すことが出来る喜助の親友……らしい。
夜一「なにを迷っている喜助。桜はこんなにも行く気ではないか。」
喜助「でも…………。」
「喜助さん大丈夫。あたし記憶を取り戻したい。記憶を取り戻してしっかりと自分のことを知りたいの。それに記憶を取り戻したい以上にルキアを助けたい。友だちを助けに行くの。大切な人なの。あたしは行く。」
喜助「………………。」
喜助はため息をつく。
そして上を見上げた。
喜助「あなたがそう言うのならばアタシは背中を押すことしかできませんね(笑)」
「ありがとう、喜助さん。」