第13章 雲と出会った太陽
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「……ここは……?」
桜には見覚えがあった。
なぜなら…………
?「ねえ、桜。」
「……あなた……。」
あの美少女に会った花畑だったから。
相変わらず綺麗だった。
「……ここ、どこ?」
?「……精神世界。あなたの精神世界よ。」
「精神世界……?」
そんな世界があるはずはない。
そう思った桜だったが、なぜだろう。
この世界を体が覚えているのは。
?「ねえ桜、まだなの?」
「え?」
?「まだ私を思い出さないの?思い出してくれないの?
あれほど一緒にいたのに……ねえ……。」
「な、に言ってるの?」
?「いい加減にしてよ!!!」
少女が叫んだ瞬間、花畑の花が枯れる。
「花が……枯れた…………?」
?「ここはあなたの世界。あなたの心を表す。
でも、私の心も表すのよっ!!」
「どういう…………」
?「私とあなたは一心同体なの!!
ここは私の世界でもあるのよ!!!」
一心同体。
こんな少女と自分が……?
桜には理解出来なかった。
?「いい加減目を覚ましてっ…………。
やっと……やっと主を見つけたのよ……。」
「主って…………」
少女は泣いていた。
少女の心を表しているのか花畑には雨が降る。
?「お願い……桜…………。
私を…………私を呼んでよっ…………!」
「でも、私はあなたの名前なんて…………」
?「……わかるはずよっ……!!!
桜…………私にはあなたしかいないの……。」
「私しか………………」
?「…………そうよ……。だって私たち…………」
一「おい桜、目を覚ませっ!!!」