第10章 再会した記憶なき花
ル「...すまぬ一護。
私がバカだった.........。」
一「いや俺は別にそんなつもりじゃ...。」
ル「いや、わかったのだ。
昔の私のと記憶がないのなら今からここで作ればよい。
こっちでも私が桜の親友になればなにも問題は無いではないか。」
一「ありがとなルキア。」
ル「...こっちこそだ。」
そして強い風がふたりの間を抜ける。
この心地よい風は............。
そう思ってふたりとも振り返る。
「あ、やっぱここにいた!!!」
ル・一「やっぱり桜か。」
「え?なんでわかったの?」
そしてルキアと一護は目を合わせて笑う。
その姿に桜の胸には針で刺されたような痛みが襲った。
「っ...。」
少し悲しい気持ちになりふたりを見つめていると.........。
ル「水瀬さん。
昨日はすいませんでした。なんか勘違いしてたみたいで。」
「えっ!?」
ル「前の学校に桜ちゃんとそっくりな私の親友がいたんです。
それでねその親友と一緒にいるみたいだか
らできれば呼び捨てしたいんですが...。」
「え、もちろん!!!
むしろ呼び捨てしてくださいっ!!!」
ル「...ありがとうございます!」
「まってストップ!!!」
ル「...え?」
「私も呼び捨てするからね?
敬語とかも使わなくていいから!!!」
ル「............桜。」
ルキアは思い出していた。
初めて桜と出会った日のことを。
初めてであった日もこんなことを言われた。
朽木家に引き取られみんな近づいてこなかった私に光を与えてくれたこの笑顔。
たとえ記憶をなくしてしまってもこの笑顔は変わらない。
この笑顔に何度救われたことか......。
ル「よろしくなっ!!!」
大好きな桜。
桜のためならこの命も惜しくない。
こうしてふたりはまた親友になる。
ひとつの花はもうひとつの花を思って...。
もうひとつの花の幸せを願って......。