第5章 嘘つき
もうどれだけ唇を重ね合わせだのだろう。
好きじゃない人とのキスなのにこんなにも気持ち良いと感じるなんて…
時折、舌を吸われ感じたことの無い快感が迫る。
声を我慢しなければならない。なんてことすら忘れて、ただ与えられる快感に身を委ねてしまっていた。
と、突如二宮さんは唇を離して、蕩けた私の身体から離れた。
ぼーっとしたまま、彼を見つめると、
「ふっ、もう電車なくなるよ?
あなた帰らないと。
それとも泊まって朝までヤル?」
そう言われ、
「……、か、帰ります…」
と、慌てて身なりを整えた。
「はい、ぱんつ」
下着をにやりと笑いながら私に渡してくる。
「ね?俺とあなた身体の相性良いでしょ?」
と、また低めの声で囁いてきた。
「・・・!」
ガチャガチャ、