第3章 心臓の音3
キーンコーンカーン
「部活だぁーーー!!!」
放課後を告げるチャイムが鳴ると、
太陽のような髪の男の子がダッシュで教室を出て行った。
部活…かぁ
高校に入ったらバレー部のマネージャーになるって決めてた。
中学の頃もそうだったし、
それに孝ちゃんが頑張ってるのも見たいし。
私は入部届けの紙を持って教室を出た。
確かバレー部は第二体育館だったよね。
そこに行けばバレー部の誰かしらに会えるよね?
第二体育館がどこにあるかわからなくて
グルグルと学校を回っていると見慣れた灰色の髪の毛が目に飛び込んできた。
『こ、孝ちゃん!!』
真っ黒な背中に向かって声をかけると
「あ、まな」
いつもの優しい笑顔で私を見て微笑んだ。